エミューオイルと紫外線

Contents

日やけと紫外線防止効果(SPF)

エミューオイルの日やけについての実験で、エミューオイルはSPF8であることが判明しました。

SPFとは「Sun Protection Factor(紫外線防御効果)」の略です。

日焼けにはサンバーン(肌が赤くなる日やけ)とサンタン(サンバーンの後の黒くなる日やけ:色素沈着するとシミになる)の2種類があり、サンバーンの原因になる紫外線B波(UVB)を防ぐ指標として使われるのがSPF値です。 数字が大きいほど紫外線B波(UVB)を防ぐ効果が高く、最大は50+(SPFが51より大きい)と表示されます。

数値は、日焼けが始まるのを遅らせる効果を示しており、SPF1がおよそ20分とされています。つまり、SPF数値が8なら160分ほどの効果が期待できるということです。

一方、しわ・たるみの原因になる紫外線A波(UVA)を防ぐ効果を表す指標はPA(Protection Grade of UVA)です。 PAは数値化できないため効果が+で示されており、そのレベルは「PA+ (効果がある)」「PA++(効果がかなりある)」「PA+++(効果が非常にある)」「PA++++(効果が極めて高い)」の4段階で表示されます。

UVAを長時間浴びることで、真皮のコラーゲンやエラスチンが変性し、シワやたるみなどが引き起こされます。また、浴び続けると少しずつ肌が黒く変化します。

エミューオイルの日やけに対する効果

エミューオイルは日やけ後の痛みを軽減し、かさぶたが剥がれるのを防ぐのに非常に効果的です。皮膚が壊れていないすべての火傷に最適。また、放射線治療による皮膚のやけどにもおすすめです。

エミューオイルは、「19世紀にオーストラリアで白人の肩に滴った液体が、彼の日焼けと筋肉痛を緩和した」というエピソードが有名です。これは、抗炎症作用と鎮痛作用によるものと推測されます。

が、それでは、そもそも紫外線を防止する効果はどうでしょうか。

エミューオイルは、低温では粘性の高いオイルですが 、体温では少量で皮膚の広い領域をカバーする、非常に伸びが良いオイルです。肌に塗った後、オイルは非常に薄い膜となり、皮膚の内側から水分が蒸発することを防ぎます。これより、太陽にあたったことによる脱水から肌を守ることができると考えられます。(肌のバリア機能UP)

肌の状態比較
左:健康な肌 右:肌のバリア機能が低下した肌

広く流通している日焼け止め(サンスクリーン)には、粘度を高め塗りやすくするためにミネラルオイル(鉱物油:石油由来)がよく配合されています。しかし、ミネラルオイルを塗ることで、肌に浸透しない膜ができ、毛穴や肌の自然な呼吸を妨げることになります。毛穴が詰まるとニキビが発生しやすくなります。

純粋なエミューオイルは、肌の毛穴をふさがず(コメドジェニック値=1:0~5で0が最も毛穴をふさがない)で、完全に自然で、湿疹から日焼けまで、あらゆる肌の炎症に使用でき、かゆみや痛みを和らげます。 また、目元やまつげに最適なナイトオイルにもなり、寝具に落ちません。応急処置キットや化粧バッグにエミューオイルのボトルを入れておきましょう。

エミューオイルとシミ

UVBの刺激により、メラノサイト(メラニン色素産生細胞)へ指令が届き、メラニン色素が生成されます。メラニン色素は紫外線を吸収して肌を守る働きがあるのですが、強い紫外線の刺激を受けて、メラニン色素が過剰に生成されると、しみやソバカスの原因となります。

エミューオイルは、メラノサイトを刺激するUVBを防ぐだけではなく、細胞のメラニン生成そのものを減少させることがわかっています。つまり、紫外線の有無とは関係なく、シミの素となるメラニン色素を減らして、シミを薄くする効果が期待できます。

(参考)
https://www.silberhorn.co.nz/blog/emu-oil/natural-pure-emu-oil-versus-sunscreen/
Data on melanin production in B16F1 melanoma cells in the presence of emu oil, 伊藤稔 南和宏 嵯峨野義正 渡辺俊宏 丹羽浩一, https://doi.org/10.1016/j.dib.2016.11.039

タイトルとURLをコピーしました